石定盤

標準品の石定盤から精密位置決めユニットのカスタムオーダーを承ります

石定盤とは

石定盤の特徴

経年変化がほとんどない

鋳鉄製の定盤は熱処理技術が向上したとはいえ、絶対とは言えず経年変化は避けられません。一方、石定盤に用いられるグラナイトは均一組織の優れた自然石である斑レイ岩を採用しており、数千年の昔から自然にシーズニングされているため経年変化がほとんどありません。

耐摩耗性が高い

グラナイトの硬さは鋳鉄より2倍以上高く、高い耐摩耗性があります。

(参考:ショア硬度)
斑レイ岩 --- Hs73~93
花こう岩 --- Hs70~80
鋳鉄   --- Hs32~40

耐食性に優れる

錆びの発生が無く、酸に対して減量が少ないので鋳鉄に比べて耐食性に優れています。

キズがついてもかえりがでない

鋳鉄定盤では定盤面にキズが出来た場合、材質的に粘りがあることから、まくれや盛り上がりが生じ平面度が損なわれます。まくれや盛り上がりが生じると、測定精度の悪化や測定物や測定機器も損なうことになります。グラナイト製の石定盤は組織が細粒で硬く、鋳鉄より粘りが少ないことからまくれや盛り上がりがなく、平面度の狂いがないため測定機器も損ないません。

非磁性体

グラナイトは非磁性体のため、磁性のある機器にも使用できます。
※強磁性体のものについては影響(くっつき)を受ける場合があります。

維持費が安価

グラナイトは錆ないので寿命が長く鋳鉄定盤と比較して維持費が安価で済みます。

除振性能(除振と振動減衰)

石定盤は高い剛性と振動減衰作用を有しているため除振性能に優れ、定盤の素材に適しています。

例えば除振台に搭載する定盤は単にその上に機器類を載せるだけでなく、除振台の性能に大きな影響を与えます。

定盤は、定盤上に搭載される機器類の弾性構成体が持つ多くの固有振動数に、使用目的が阻害されることを極力少なくする必要があります。

このため定盤は高い剛性によって共振周波数を上げ、振動減衰作用を大きくすることで共振のピークを下げることが求められます。

このことから石定盤は特性を生かし除振機器との組合せによりその効果を得ることができます。

安定性と温度変化

石定盤に用いられるグラナイトは熱伝導率が小さいため温度変化を受けにくく、自然の中で枯らしが成されているため安定性の高い定盤です。

恒温を維持する装置の設けられた部屋においても、周期的な温度サイクルに鈍感に反応するため周期の短い場合には殆ど変形を起こしません。

また温度変化による変形は計算可能であり再現性があります。

様々な精密機器のベースとして採用

グラナイトはその特長からマシンベースとしての適性がありましたが、そこに加えねじブッシュや穴加工・掘込みなどの特殊加工技術が大幅に向上したことで、精密機器のベースとしても採用されています。

グラナイトは数々の特長を持っていますが、欠点と言われる剛性については各寸法の『厚み』を増すことによって充分補うことができます。

検査定盤

高品質の商品は正確な基準から生まれます。長年の経験とノウハウが蓄積された検査・測定・部品組立用の石定盤です。

恒温を維持する装置の設けられた部屋においても、周期的な温度サイクルに鈍感に反応するため周期の短い場合には殆ど変形を起こしません。

また温度変化による変形は計算可能であり再現性があります。

検査定盤寸法・精度表(JIS B7513)一般例

寸法 重量kg 1級 0級 00級 寸法 重量kg 1級 0級 00級
300×300×75 20 8.0 4.0 2.0 750×750×125 204 12.0 6.0 3.0
300×450×75 29 9.0 4.5 2.0 1000×750×150 326 13.0 6.5 3.0
300×500×100 44 9.0 4.5 2.0 1000×1000×150 435 14.0 7.0 3.5
400×500×100 58 9.0 4.5 2.5 1500×1000×200 870 16.0 8.0 4.0
500×500×100 73 10.0 5.0 2.5 2000×1000×250 1,450 19.0 9.5 4.5
600×450×100 78 10.0 5.0 2.5 2000×1500×350 2,610 20.0 10.5 5.0
600×600×125 131 10.0 5.0 2.5 2000×2000×350 4,060 22.0 11.0 5.5
750×500×125 136 11.0 5.5 3.0 3000×1500×400 5,220 26.0 13.0 6.5
600×900×125 196 12.0 6.0 3.0

※上記以外のサイズも承ります or 他サイズ・専用架台もあります。

架台寸法

No. 型番 石定盤サイズ キャスター有り・無し 架台重量
1 P202101 500×500×100用 選択可 37.5kg
2 P202102 600×450×100用 選択可 38.5kg
3 P202103 600×600×125用 選択可 52.6kg
4 P202104 750×500×125用 選択可 52.4kg
5 P202105 900×600×125用 選択可 56.9kg
6 P202107 1000×750×150用 選択可 60.6kg
7 P202108 1000×1000×150用 選択可 65.0kg
8 P202109 1500×1000×200用 選択可 81.1kg
9 P202111 2000×1000×250用 選択可 119.5kg

※記載されていないサイズについても承ります。

測定機器

石製マスター

お客様ご希望のサイズ、精度等級で1点から製作致します。

直角スコヤ
ストレートエッジ
石製キュービックマスター

マシンベース

製缶フレーム+マシンベース

フレームにグラナイトベースを貼りつけて精度を作り込み、高精度化を実現します。

除振台+マシンベース

ステージと除振台を組み付け、着座状態と浮上状態の精度検証を行います。

精密位置決めユニット

XYエアスライダー

低重心で高精度なXYスライダーです。大型化(1000✕1000 ST)にも対応が出来、短納期でご提供できます。

ストローク 450×450 ST
外径寸法 890×800×200
直交度 2μm
真直度(垂直) X・Y軸 0.5μm
真直度(水平) X・Y軸 0.5μm

一軸スライダー

装置の大型化に伴い、ロングストロークでの軽量を目指し独自の中空構造による軽量化を実現。
最長ストロークは5000mm迄可能です。
御希望の形状、ストローク、精度に合わせて製作いたします。

ストローク 3500 ST
真直度(垂直) 0.5μm
真直度(水平) 0.5μm

LMガイド組付け調整

各部品を組み付けながら、精度調整を行うことにより、トップテーブルの動作平面度を高精化します。
スケールの貼り付けや、リニアモータ等の部品も組付け調整いたします。

ストローク 450×450
平面度 X・Y軸 3μm

組立マシンベース

大型ステージから小型まで、コラム・ビーム・レール等、グラナイトにて製作・組み付け・精度保証を行います。

石定盤のメンテナンス・修理・校正

石定盤は精度維持のために、定期的な精度チェックが必要です。メーカーを問わず定期点検と合わせて、修理、検定、追加工も承ります。

カーリング修正例

1/1000mmのラップ技術が、カーリングのスピード感と曲の楽しさを提供します。

Before:ランニングエッヂが摩耗し修理が必要
After:ミクロン単位の精度でランニングエッヂを再形成
 

標準品のみならず、検査定盤やXYステージなどの精密位置決めユニットの
カスタムオーダーや石定盤の修理・検定・校正を承ります
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